ちょうど一年ほど前、京都の鳩居堂さんで見つけた豆本。
色とりどりの表紙、
手にすっぽり収まる小さな姿がなんとも可愛らしい。
この本に季節の移ろいを描いてみてはどうだろう?
日本には美しい四季があり、
昔の人たちが育んできた行事や風習がある。
それはたんたんとした日常の中で、
季節の移り変わりを感じさせてくれたり、
自身を振り返るきっかけを与えてくれたり、
自然や目に見えないものからの恩恵に感謝する機会を与えてくれる。
豆本で楽しむ日本の季節。
そんなことを思いついて、筆をとる。
厳しい寒さの中に新しい雰囲気ただよう、睦月、如月、弥生。
今回はこの三つの月を梅の表紙に描く。
睦月
はじまりはお正月。
一年の幸せを願って舞うお獅子。
赤い実はえる南天。
雪降る時だけ出会える雪兎。
はじまりはお正月。
一年の幸せを願って舞うお獅子。
赤い実はえる南天。
雪降る時だけ出会える雪兎。
如月
季節を分ける節分。
玄関口には邪気を払う節分いわし。
声響かせて豆を撒き、
息災願って年の数だけ豆を食す。
弥生
春の訪れを実感する桃のお節句。
錦糸卵の黄色、さくら田麩のピンク、絹さやの緑
にぎやかに雛が喜ぶ花ちらし。
子供らの成長見守るお雛様。